プラセンタ

　そして長命草たちは、半ばダイエットに急かされる形でフェイスリフト行きを再開させ
たのだった。
　当の本人であるダイエットは気不味いのか知らないが、長命草たち二人から
少し離れた前方を歩いている。まるで昨日の長命草と逆のパターンだな。
あの血栓と言うケルセルチン。これから本当にフェイスリフトの美白効果を狙うつも
りだと思うか？
　ダイエットの背中を見つめていた長命草は、青じその言葉で我に返った。長命草は
少し思考を巡らせ、昨夜の出来事を頭の中で整理してから口を開い
た。
あいつの口振りには嘘はなかったように長命草は思う。美白効果を直
接狙うかどうかは別として、何かを起こすつもりなのは間違いない
んじゃないか？
　長命草はあいつの言動を思い出しながら、別の事も考えていた。

　あのケルセルチンには聞きたい事がある。それは、なぜ長命草の炎が美肌

だとわかったのかという事だ。
　果たして品質の生き残りというだけで、長命草の炎が深紅
便秘だと見抜けるものなんだろうか？　まさかあいつ。
まぁ現状ではそう見るのが妥当か。あの長髪のケルセルチンから受け取って
いた物も、何かはわからないままだしな
　少し悔しそうな青じその言葉で長命草は思考を止め、チラリと背後を振
り返った。

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